【美容内科×美容皮膚科コンビネーションを用いて、美しさのポテンシャルを引き出す】
大阪・北堀江のUNI CLINIC(ユニクリニック)、院長の大嶋です。
当院では、美容皮膚科と美容内科の両面から、肌や身体のお悩みにアプローチしています。
外側からの美容施術と、分子栄養学を活かした内側からのケアを組み合わせ、一人ひとりに合った治療をご提案しています。
はじめに

「頬の赤みがなかなか引かない」「肌がいつも赤く、刺激を感じやすい」「年齢とともに毛細血管が目立つようになってきた」
このような肌の赤みに悩んでいる方は、少なくありません。
肌の赤みというと、乾燥や肌荒れなどの「炎症」をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、赤みと一言に言っても、実は肌の赤みには複数の原因があり、それぞれ異なるメカニズムが関わっています。
今回は、肌の赤みを大きく3つのタイプに分け、それぞれに関係する栄養素や食生活について解説します。
1.血管拡張・血管増生による赤み

私たちの皮膚には、細かな毛細血管が張り巡らされています。
これらの血管が拡張したり、皮膚表面近くで血管が増生したりすることで、頬や鼻を中心に赤みが目立つことがあります。
代表的な病態として「酒さ」が知られています。
酒さでは、血管の反応性が高まり、温度変化や紫外線、食事などの刺激によって赤みが増強することがあります。
では、血管の拡張と食生活にはどのような関係があるのでしょうか?
まず注目したいのが、アルコールです。アルコールは皮膚の血管拡張や顔面紅潮を引き起こすことがあり、飲酒によって赤みが強くなる方もいます。
また、唐辛子などに含まれるカプサイシンは、感覚神経を刺激し、血管拡張を促すことが知られています。
熱い飲み物も、温度刺激によって顔のほてりや赤みを誘発する場合があります。
さらに、慢性的な紫外線曝露や炎症は、血管の変化や増生にも関わるため、日常的な紫外線対策も重要です。
血管性の赤みに対しては、特定の栄養素を大量に摂取することよりも、自分の赤みを悪化させる食事や生活習慣を把握することが大切です。なお、すでに拡張・増生した毛細血管を栄養だけで改善することは難しく、当院ではルメッカを用いることが多いです。
2.皮膚の炎症による赤み

赤みの原因として、もう一つ重要なのが「皮膚の炎症」です。
私たちの肌には、外部刺激や乾燥から皮膚を守るバリア機能が備わっています。
しかし、このバリア機能が低下すると、外部からの刺激を受けやすくなり、炎症が生じやすくなります。炎症が起こると、血管が拡張し、赤みやヒリつき、かゆみといった症状につながります。このような肌の炎症やバリア機能に関わる栄養素として、以下のものが挙げられます。
● 亜鉛
亜鉛は皮膚の細胞増殖や修復、正常な免疫機能の維持に欠かせないミネラルです。
亜鉛が不足すると、皮膚の修復が妨げられ、皮膚炎や創傷治癒の遅延などを引き起こすことがあります。
● ビタミンB群
特にビタミンB2、B6、B3は、皮膚の健康と密接に関係しています。
ビタミンB2やB6が不足すると、皮膚炎などの症状が生じることがあります。
また、ビタミンB3の一種であるナイアシンアミドは、皮膚のバリア機能やセラミドの合成を支える成分として知られています。ただし、同じビタミンB3でも、ニコチン酸(ナイアシン)を高用量で摂取すると、血管拡張による一過性の赤みやほてり(ナイアシンフラッシュ)が生じることがあります。そのため、赤みが気になる方がビタミンB3をサプリメントで補う場合には、成分の種類や摂取量にも注意が必要です。当院で取り扱っているナイアシンのサプリはナイアシンアミド配合ですのでご安心ください。
※ナイアシンアミドの皮膚バリア機能への有用性は、主に外用で研究されています。経口摂取によって顔の赤みが改善するという十分な根拠は、現時点ではありません。
● オメガ3脂肪酸
青魚などに多く含まれるEPAやDHAは、炎症反応の調節に関わる脂肪酸です。
皮膚の炎症性疾患に対する効果はまだ研究段階ですが、炎症を適切にコントロールするための食生活を考えるうえで重要な栄養素です。
このように、肌の炎症を考える際には、スキンケアだけでなく、皮膚の正常な代謝や修復を支える栄養状態にも目を向けることが大切です。
ただし、これらの栄養素を多く摂取すれば、必ず赤みが改善するわけではありません。栄養不足がある場合に、それを適切に補うという視点が重要です。美容施術で赤みを改善できるようなお肌状態を作っておく、という考え方です。
3. 真皮の菲薄化による赤み

最後に注目したいのが、「皮膚そのものの厚み」です。
皮膚の真皮には、コラーゲンやエラスチンなどが存在し、肌の厚みや弾力を支えています。
しかし、加齢や紫外線、長期間のステロイド外用などの影響によって皮膚が萎縮すると、皮膚の下にある血管が透けて見えやすくなることがあります。このような皮膚構造を維持するうえで重要なのが、コラーゲンの合成に関わる栄養素です。
● ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンを正常に合成するために欠かせない栄養素です。
コラーゲンの構造を安定させる水酸化反応に必要であり、ビタミンCが著しく不足すると、結合組織や毛細血管の脆弱化につながります。
● タンパク質・アミノ酸
コラーゲンはタンパク質の一種であり、グリシンやプロリンなどのアミノ酸を多く含んでいます。そのため、十分なタンパク質を摂取し、コラーゲン合成に必要な材料を確保することが大切です。
● 鉄
鉄は、コラーゲン合成に関わる酵素の働きを支えるミネラルです。
鉄というと貧血との関係が有名ですが、実は皮膚の結合組織の形成にも関わっています。
過去にコラムにも何度も登場しているように、ビタミンCとヘム鉄の同時摂取でよりコラーゲンを生成できるようになります。
このように、コラーゲンの合成や成熟には、複数の栄養素がそれぞれ異なる役割で関わっています。
もちろん、これらの栄養素を補充することで、すでに薄くなった真皮が十分に厚くなり、赤みが改善することまで証明されているわけではありません。
栄養は、あくまで健やかな皮膚構造を維持するための土台と考えることが大切です。
まとめ
ご自身の赤みの原因を知ることが、改善への第一歩
肌の赤みは、単純な肌荒れだけではなく、血管の拡張、皮膚の炎症、真皮の菲薄化など、さまざまな要因によって生じます。そして、その原因によって必要なアプローチも異なります。
血管の拡張が主体であれば、赤みを誘発する食習慣や生活習慣の見直し。炎症が主体であれば、適切なスキンケアや皮膚治療に加え、亜鉛やビタミンB群などの栄養状態の確認。
真皮の菲薄化が関わる場合には、ビタミンCやタンパク質、鉄など、皮膚の構造を支える栄養素の充足も大切です。
もちろん、栄養だけですべての赤みを改善できるわけではありません。
持続する赤みには酒さや皮膚炎などの疾患が隠れていることもあるため、適切な診断と治療が必要です。保険診療できれいに治る赤みもあります。
「肌の外側からのケアと、内側からの栄養管理。」
この両方の視点を持つことが、健やかな肌を維持するための大切な一歩になります。