【美容内科×美容皮膚科コンビネーションを用いて、本来の美しさのポテンシャルを引き出す】
大阪・北堀江の UNI CLINIC (ユニクリニック) 院長、大嶋です。
私たちは 美容皮膚科と美容内科 の両面からアプローチし、外側だけでなく、体の内側から本質的な美しさを引き出す治療を提供しています。
特に、分子栄養学を活かした美容内科アプローチ により、肌の健康を根本から支えることを大切にしています。
お一人おひとりの悩みに寄り添い、美容皮膚科施術と美容内科のバランスを丁寧にカウンセリングしながら、最適な治療プランをご提案させていただきます。
はじめに

ミトコンドリアについては当コラムでも良くお話していますよね。僕たちのエネルギーを生み出してくれる最重要な細胞です。ミトコンドリアの機能低下がエイジングや慢性疾患、がん、につながることも分かっています。今回はそんなミトコンドリアと美肌の関係について書いていこうと思います。
1.なぜ“肌の老化”は細胞レベルの問題なのか

肌のハリ・ツヤ・弾力を保つには、線維芽細胞や角化細胞のエネルギー産生能力がカギになります。線維芽細胞の機能が低下すると、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸生成が弱まり、真皮のエイジングが進みます。角化細胞の機能が落ちると、表皮のターンオーバーが遅れ、肌の老化が進みます。その際に必要なエネルギーを生み出しているのが「ミトコンドリア」です。ミトコンドリア機能低下は、肌の再生を遅くするのです※1。
2.ミトコンドリア機能低下がもたらす肌トラブル

ミトコンドリアでのATP産生が低下すると、コラーゲン産生低下やターンオーバー遅延が起こります。また、活性酸素の除去もすすまず、酸化ストレスや炎症が促進します。その結果、皆さんがお悩みの、”くすみ・たるみ・シワ”・炎症性トラブル” を招くのです。
3.ミトコンドリアを支える「3大栄養素」

当コラムでも再三登場しているミトコンドリアの「3大栄養素」。ビタミンB群、鉄、マグネシウムは重要です。これら3つは日本で生活していると消耗しやすい栄養素です(日本人は炭水化物摂取が多く、その消化にビタミンB、マグネシウムが大量に必要になります)。特に女性は鉄分が減りやすいので、自ずとミトコンドリアの栄養不足に陥るのです。
4.栄養不足が肌治療の “ブレーキ” になる理由

ミトコンドリアがエネルギー不足では、スキンブースター(スネコスやプルリアル)やヒアルロン酸の効果を最大化できないのではないか、と考えています。皮膚の修復・再生にはATPが必要なので、ミトコンドリアの機能が重要になります※1。栄養をしっかりと配備することで、お肌のミトコンドリアの機能が向上します。栄養介入によって、治療反応性が向上する、という報告もあります※2。
5.美肌へのアプローチ:「肌育」=「ミト育※3」

美肌治療にも美容内科的アプローチが有用です。今回のテーマのとおり、シンプルにミトコンドリアを鍛えていくことが、美肌の第一歩になります。ミトコンドリアの大好物、ビタミンB群、鉄、マグネシウム、は絶対必須です。抗酸化目的に、グルタチオンやビタミンC・Eも必要でしょう。CoQ10でブーストをかけていく場合もあります。まさに「肌育」=「ミト育」です。
また、生活習慣からもミトコンドリアを守ってあげましょう。糖質過多・ストレス・睡眠不足はミトコンドリア機能を低下させます。内面から健康に生きることが、美肌への近道なのです。
6.まとめ
「美肌」は外側からのだけではなく、細胞レベルでのエネルギー産生力で決まります。だからこそ「肌育」=「ミト育」が必須になります。栄養も満たし、スキンケアでミトコンドリアを活性化した状態で、美容施術を受けると、効果をより感じやすくなります。皆さんもぜひ、ミトコンドリアから鍛えていきましょう!
参考文献
※1:J Invest Dermatol. 2018;138(5):1017–1026
※2:Nutrients. 2020;12(10):3123
※3:「元気なカラダを手に入れる3つのミト育」 , 寺田武史先生